11/21 藪谷 智規 副センター長が新宮小・中学校で出張講義を行いました
11月21日(月)、四国中央市立新宮小・中学校にて愛媛大学の出前講座が開催されました。新宮小・中学校の中学3年生10名を対象に、藪谷 智規副センター長が『しこちゅ~な化学実験』と題して授業を行いました。
四国中央市には新宮茶や里芋といった特産品や書道パフォーマンス甲子園で知られる書道の文化があります。授業ではそれらと四国中央市の主要な工業製品である紙を組み合わせた実験を行いました。
授業の前半では、紙を使って水性マジックのインクやお茶の色素を分離させる『ペーパークロマトグラフィー』の実験を行いました。黒や赤、青等の水性インクは複数の色素が混ぜ合わさってできていることや、お茶に含まれている様々な成分が分離する様子に生徒の皆さんは驚いていました。
後半では、里芋に含まれるデンプンやヨウ化カリウム、オキシドールを用いて青紫色にした紙に(ヨウ素デンプン反応)、みかんの果汁をつけた筆で字や絵をかく実験を行いました。筆記直後はかいたところが白くなるが、しばらくすると再び青紫色に戻る様子に生徒の皆さんは見入っていました。
ペーパークロマトグラフィーの実験では、紙の特性である水の染み込みやすさと物質の水や油への馴染みやすさの違いを利用することで分離が行えることを、ヨウ素デンプン反応の実験では、酸化・還元反応を利用することで色が付いたり抜けたりすることを説明しました。これらの原理は社会の様々な場面で物質を『分析』する際に活用されていることを伝え、是非、身近なところに沢山ある科学に興味を持って、楽しんでほしいとのメッセージを送りました。
授業の様子 ペーパークロマトグラフィーの実験の様子
ヨウ素デンプン反応の実験の様子 みかんの果汁で字を書く生徒