7/7 深堀 秀史准教授が新宮小・中学校で出張講義を行いました
7月7日(木)、四国中央市立新宮小・中学校にて愛媛大学の出前講座が開催されました。新宮小・中学校の中学3年生9名を対象に、深堀 秀史准教授が『働く紙作りにチャレンジしよう!』と題して授業を行いました。
授業ではまず、紙は木材をほぐすことで得られる繊維から作られていることを紹介し、和紙の原料であるミツマタの繊維から紙を作るところを実演しました。
次に、紙に様々な性質を付与する実験を行いました。初めに、ミツマタの繊維のみで作った紙を水中で撹拌すると、簡単にほぐれてバラバラになることを確認してもらいました。その後、耐水性を付与する薬品(湿潤紙力増強剤)を加えて作った紙は、水中で撹拌してもほぐれなくなることを体験してもらいました。他にも、水をはじくようにする薬品(サイズ剤)を加えて作った紙は水が染み込み辛くなる等、同じ材料であっても加える薬品によって異なる性質を付与できることを学んでいただきました。
また、文字を複写できる紙として、宅急便の伝票などに使用されている感圧紙を体験していただきました。感圧紙で文字が転写される仕組みを解説するとともに、感圧紙に使用されているマイクロカプセルを作る実験を行いました。赤や青に着色した液体(アルギン酸ナトリウム水溶液)を無色の液体(乳酸カルシウム水溶液)に滴下すると、液体同士が混じり合わずに小さな丸い粒ができる様子に生徒のみなさんは驚いていました。
最後に、紙を始め身近な物には様々な技術が使われており、是非、色々なことに興味を持ってチャレンジしてほしいとのメッセージを送りました。
授業の様子 サイズ剤による紙の撥水効果を確認する生徒
感圧紙で文字を複写する生徒 マイクロカプセルを作る実験の様子