7/21 土居高校の生徒さんが来訪されました
7月21日(金)、当センターにて、地元の土居高校の生徒さんに抄紙と分析実験、セルロースナノファイバーの製造を体験してもらいました。
土居高校では、四国中央市の基幹産業である紙産業を支える人材の育成を図るために、「紙のまち魅力化プロジェクト」を立ち上げ、体験学習等を通じて紙産業について学ぶ機会を設けられています。今回はプロジェクトの一環として、当センターにて抄紙と紙の評価を体験してもらいました。
授業風景
●紙抄き体験・紙質評価試験では、
初めに、紙に求められる様々な性質について簡単に紹介してから、紙抄きを行いました。繊維の長さの異なる針葉樹パルプと広葉樹パルプで紙を抄き、繊維の感触や紙の質感の違いを体感してもらいました。
さらに、紙の引張強度や破裂強度等を測定し、紙に用いられている材料と強度との関係について解説しました。紙にも様々な特性が求められ、パルプの種類や前処理(叩解)、少量の薬剤添加によって紙の強度が大きく変化することを体験し、とても驚いた様子でした。
紙抄き体験
紙質評価試験
●顕微鏡観察・セルロースナノファイバー製造体験では、
続いて、電子顕微鏡やマイクロスコープを使用して、パルプ繊維やティッシュ、新聞や宅急便伝票等の紙製品、毛髪や植物の葉などの観察も行いました。普段、見慣れている身近な材料の真の姿を見て、楽しそうに観察している様子が印象的でした。
また、当大学で研究をしているセルロースナノファイバー(CNF)を紹介しました。CNFは、紙の原料であるパルプ等を細かくしてできる繊維で、紙だけでなく、プラスチックや食品等、多様な分野への利用が期待されている新素材です。CNFの製造工程を見学してもらい、実際にCNFを手にとって感触を確かめてもらいました。
今回は基本的な紙の製造・分析と、先端材料であるCNF製造を体験してもらいました。この授業を機に、1人でも多くの生徒さんが紙産業に興味を持ってくれると嬉しいです!
顕微鏡観察
CNF 製造体験