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10/30 紙産業イノベーションセンター第10回シンポジウムを開催しました

 令和7年1030()、紙産業イノベーションセンター第10回シンポジウムを開催しました。
 このシンポジウムは、紙産業に関連する最新情報の発信、並びに当センターの活動や研究成果の報告を目的としてセンターが開設された2014年から開催しています。
 シンポジウムには約170名、懇親会には約80名の方々にご参加いただきました。ご参加いただきました多くの方々と、講演に対する質疑応答や懇親会での意見交換等を行うことができ、大変盛況なシンポジウムとなりました。

開催日時 令和7年10月30日(木)
シンポジウム:13時30分から17時00分 懇親会:17時30分から19時00分
開催場所 ホテル グランフォーレ

 


■開会挨拶
愛媛大学
仁科 弘重 学長

 ■来賓祝辞
四国経済産業局               愛媛県                   四国中央市
地域経済部                 管 規行 副知事(知事代理)          大西 賢治 市長
山下 健二 部長(局長代理)

 

基調講演

「『科学とビジネスの近接化』時代のイノベーション政策と大学」

経済産業省 イノベーション・環境局
イノベーション政策上席企画調整官
飯村 亜紀子 氏

 国内外におけるイノベーション政策の動向と経済産業省が実施する産学官連携事業について講演いただきました。国外では、特定の技術分野に基礎科学の段階で早期投資が行われていることの紹介がありました。国内でも、重要な技術領域に対しては、人材育成から世界市場への実装までを政策を総動員して一気通貫で支援を実施する方向性が示されました。また、産学官連携事業として、大学を拠点としてイノベーション創出を推進する施策について事例を用いて分かりやすい説明がありました。


飯村 亜紀子 氏

 

学内紹介1

「地域産業のインキュベーション・産学融合拠点の整備
                ~ しこちゅ~コモンズ発足 ~」

愛媛大学紙産業イノベーションセンター センター長
内村 浩美

 来年度に新設するオープンイノベーション施設「しこちゅ~コモンズ」について講演しました。当施設では、大学からより多くの企業へ知識・技術の提供を行うとともに、企業が集い共同で試作・実験を行うことで、紙に関する課題を解決することを目的としています。また、紙企業と出口企業が製品化研究を行う環境を整備することで、新規紙マテリアルの社会実装をサポートし、紙産業界の更なる発展を目指すことについて説明がありました。


内村 浩美 センター長

学内紹介2

「スマート農業技術活用活用促進法に基づくわが国農業の新展開」

愛媛大学先端農業R&Dセンター センター長
有馬 誠一 氏

 ロボットやAI等の先端技術と農業を組み合わせた「スマート農業技術」について講演いただきました。先端技術の活用により、生育状況管理や収穫作業を自動化するとともに、蓄積したデータを共有することで生産力を向上させ、農業分野の労働力不足にも対応しうることについて、いくつかの事例が紹介されました。


          有馬 誠一 センター長

 

講演1

「透明CNFシート化への挑戦 ~ 脱水プロセスの壁を越えて ~」

川之江造機株式会社 設計部
坂下 聖和 氏

 プラスチック使用量削減の実現に向け、プラスチックの一部を植物素材に置き換えた『パルプ/プラスチック複合材』の開発について講演しました。この報告では、パルプの表面処理を工夫することでパルプとプラスチックの複合に成功した事例や、複合材の効果、表面処理技術のラミネート紙への応用展開について解説しました。


           坂下 聖和 氏

講演2

「シート状LDHの調製と応用展開」

愛媛大学紙産業イノベーションセンター 准教授
福垣内 暁

 無機材料であるLDH(層状復水酸化物)をシート化する技術について講演しました。従来、LDHは粉末状で用途展開されていましたが、LDHをシート状に調製することで、取り扱い性に優れた素材となるだけでなく、大腸菌やナノプラスチックの除去材等、更なる他分野への展開が期待できることについて説明がありました。


          福垣内 暁 准教授

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