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新宮小・中学校の中学2年生の皆さんが来訪されました

 令和7年11月26日(水)、四国中央市立新宮小・中学校の中学2年生8名が紙産業イノベーションセンターに来訪され、秀野 晃大講師による課外授業が行われました。
 授業では『PCRとは? 紙を溶かす酵素の遺伝子を増やして確認してみよう』と題して、PCR法の解説と実験を行いました。

 PCR (Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)法は、生物の遺伝情報を持つ遺伝子(DNA)の断片を短時間に増幅させる方法で、新型コロナ感染症の検査でも用いられました。PCR法は、酵素の一種であるポリメラーゼを用いて、簡単な操作で特定のDNAを大量に複製することが可能であり、細菌やウィルスの検出、DNA鑑定などの際に必要となるDNAの量を確保するため活用されています。

 授業では、PCRの原理や操作方法を実演しながら説明し、生徒には、紙の主成分であるセルロースを分解する酵素「セルラーゼ」のDNAを増幅する実験を行っていただきました。皆様、実験のポイントを興味深く聞きながら、生徒同士で協力しながら作業を進めていました。
 また、セルロースに関しても着目し、柑橘の搾りかすを使用した「柑橘果皮CNF(セルロースナノファイバー)」の特性や、これを使った化粧品や飲料等の製品を紹介すると、生徒だけでなく同行されていた先生方も目を輝かせていました。
 最後に、増幅させたセルラーゼのDNAを確認するための方法として、アガロースゲル(寒天)電気泳動法について説明し、実際にDNAが増幅できているかを確認しました。
 この実験では、対照実験として、DNAが増幅しないよう調整したサンプルも用意し、科学実験において、条件を変えて比較することの重要性もお伝えいたしました。

 授業を通じて、科学の楽しさや利便性をお伝えいたしました。そして、PCR法をはじめとする様々な発見は、日常生活の体験がきっかけとなっており、是非、皆様にも様々なことにチャレンジしてほしいと伝えました。

 

授業の様子

遺伝子増幅実験の様子

アガロース電気泳動の実験

 

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