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大学院農学研究科 バイオマス資源学コース発信

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大学院農学研究科 バイオマス資源学コース

 愛媛大学大学院農学研究科バイオマス資源学コース(旧・紙産業特別コース)は、紙産業に特化した大学院として2010年4月に開講しました。紙産業界における地域発展を支えるためには、紙に関する技術と経営の深い知見、グローバルで幅広い知識・教養を備え、紙産業界の変革や創造に主体的に取り組むスペシャリストの育成が必要です。そのため、技術のみならず、経営の基礎知識やマネジメント力、グローバルな経済感覚を持ち、多面的な応用が出来る人材、紙産業の技術・技能を継承発展するとともに、新しい紙製品の開発ひいては新たな市場開拓を進めることが出来る人材を育成する必要があると考えています。バイオマス資源学コースでは  専門教育プログラムと  現場密着型実践教育プログラムを並行して進め、さらに  修士論文研究を通して、上記のような人材の育成に取り組んでいます。

 

専門教育プログラム

初めに「製紙概論」「製紙実習」「バイオマス資源学論」といった紙の基礎に関する講義を行い、その後、「製紙技術論」「紙加工製品技術論」「不織布技術発展論」など、専門技術に関する講義を行っています。また、外部より講師をお招きし「知的財産管理論」や「特別講義」等を開講し、技術経営についても学習している他、語学力の習得に関しては地元の製紙会社からの要望も高いため「英語プレゼンテーション」の授業も開講しています。

 

現場密着型実践教育プログラム

 学部生と同様に、四国中央市の紙関連企業を中心として現場見学を行っています。技術的な内容に加えて、地域紙産業界の幹部候補生となるため、現場における安全衛生への取り組みや市場開拓、企業経営等、マネジメントに関するお話も伺っています。
 実習では、大学内での製紙・紙加工実習に加えて、愛媛県産業技術研究所・紙産業技術センターのご協力のもと、パイロットスケールの抄紙マシンを用いた製品製造実習を行っています。特定の紙製品を対象とし、原料の準備から加工までの一連の流れを体験することで、製紙・紙加工に対する理解を深めています。この授業の大きな特徴として、パイロットスケールの抄紙マシンを使用して試作することで手抄きとの紙質の違いや、マシンを動かす上で発生するトラブルなどを体験できることが挙げられます。紙製品の企画から設計、抄紙、加工の全てに携わるのは難易度が高いですが、紙製造に関する一連の流れを知り、学生間または学生と教員間での議論を通じて、製品設計・製造の難しさを学ぶことができます。

 

 

修士論文研究

入学から2年かけて修士論文研究に取り組みます。社会人学生の場合、新技術の開発や所属企業の課題を修士論文研究のテーマとすることもあります。
 研究を進める過程において、研究計画の立案能力と進捗状況の自己管理能力の習得を第一に考えて取り組んでいます。すなわち、目的は何か、どのようにして解決するかを明確にし、いつまでに、どの項目を、どのレベルまで達成するか自分自身で決定するとともに、設定した目標に着実に成果を出せるよう時間管理・自己管理を行うよう指導しています。
 具体的には、企業で行われている業務計画表と同様に研究計画書を作成し、研究実施項目と具体的な実施内容、それらのスケジュールを考え、研究計画の妥当性を確認します。また、研究の進捗管理を定期的に行い、実験が上手くいった時も上手くいかなかった時も実験結果に対する考察を議論し、研究(業務)を進める上で必要となる「課題解決に向けた考え方」のトレーニングを普段から実施するように心がけています。卒業後、職場においては様々な課題があり、日々それらを解決する必要があるため、このような「課題解決に向けた考え方」をマスターすることが、社会に出てから役に立つと考えています。

 

 

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