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11/18 新宮小・中学校で薮谷 智規副センター長が出張講義を行いました

 令和7年1118日(火)、四国中央市立新宮小・中学校で愛媛大学紙産業イノベーションセンターの出前講座が開催されました。新宮小・中学校の中学3年生8名を対象に、薮谷智規副センター長が『しこちゅ~な化学実験』と題して授業を行いました。
 授業では、四国中央市の様々な特産品と紙を組み合わせて以下の2つの化学実験を行いました。

 

①ペーパークロマトグラフィー
 「クロマトグラフィー」は化学実験における「分離」の一手法であり、液体や気体に含まれる物質の性質を利用してそれぞれの物質ごとに分離する手法です。紙を利用したペーパークロマトグラフィー実験では、まず、短冊状のろ紙の一端に水性ペンでしるしをつけ、紙の端を水に浸すことで、毛細管現象により吸いあがった水とともに、インクが複数の色素に分離しながら上昇する様子を観察しました。
 また、水溶性ではない物質の分離方法について新宮茶を用いた実験も行いました。ジエチルエーテルにて抽出したお茶の色素を水性インキの代わりに、石油エーテルとアセトンを混合した溶媒を水の代わりにして同様の操作を行うことで、水では分離しないお茶の色素についても複数の色素に分離する様子が観察できました。
 ペーパークロマトグラフィーはインク等の紙への吸着性や、水や油への馴染みやすさの違いによって物質を分けることができます。

 

②試験紙を使った書道体験 
 世の中にはリトマス試験紙のような、化学反応を利用した試験紙が多くあります。この実験では、試験紙を実際に作製してもらいました。
 まず、里芋にも多く含まれるデンプンとヨウ化カリウム水溶液を染み込ませた、ヨウ素デンプン紙を用意します。この紙をオキシドールに浸けるとヨウ素デンプン反応により、全体が青紫色に変化します。その後、アスコルビン酸(ビタミンC)を多く含むみかんの果汁を墨汁の代わりにして、作製した紙に筆で字を書いてもらいました。書いた部分が白くなる様子に驚きながらも、生徒の皆さんは思い思いの文字をヨウ素デンプン紙に書いていました。

 

 授業を通じて、科学の面白さを体感してもらいました。そして、私たちの身近にはまだまだ沢山の科学があふれていることを伝え、是非、科学を楽しんでほしいとのメッセージを送りました。

 

        授業の様子         ペーパークロマトグラフィー実験の様子         書道体験の様子

 

 

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