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9/3 四国ブロック・ユネスコ活動研究会で内村 浩美センター長が講演しました

 令和5年9月3日(日)、川之江ふれあい交流センターで四国中央ユネスコ協会主催の2023年度四国ブロック・ユネスコ活動研究会が開催され、内村 浩美センター長が『セルロースナノファイバーを活用した新たな紙製品の開発、そして、紙の未来』と題して講演しました。
 紙産業イノベーションセンターでは紙素材や紙の製造装置・技術を活用して他の産業分野へ展開する研究に取り組んでおり、講演会では、未来の紙の一例として以下の3つの研究テーマを紹介しました。

 

①セルロースナノファイバーの脱水装置の開発とレースカーへの実装
 セルロースナノファイバー(CNF)は軽量かつ高強度、線膨張率が低いなどの特長があります。その一方で、非常に微細で含水率が高いため、ろ過や遠心分離での脱水は困難であり、加熱脱水ではエネルギーコストがかかるなどの課題があります。そこで、抄紙技術を応用してCNFを非加熱で脱水する基本技術を開発するとともに、企業や公設試験場の方々と共同で、CNFを連続脱水し、シート化する装置を開発しました。そして、作製したCNFシートを、企業の方にレースカーのボディへ実装していただいた事例を紹介しました。

 

②医療診断用ペーパーデバイスの開発
 現在の日本は高齢化社会であり、予防医療の需要が高まっています。また、新興国や被災地では衛生的で電力などの動力を必要としない簡易検査キットが求められています。紙産業イノベーションセンターでは、紙の吸水特性を活かした紙製バイオチップの開発に取り組んでおり、印刷技術を活用することで耐水紙基材にパルプ繊維などの親水性材料を意図した形状で付与する技術を開発しました。現在、紙製バイオチップの実用化に向けて、地元企業の方々と共同で簡易検査キットの開発を進めていることを説明しました。

 

③高機能紙の開発
 近年、スマートフォンなどの電子機器の普及によりペーパーレス化が進んでいますが、公文書や契約書などには現在でも紙媒体が多く使われています。一般的に、ボールペンで書いた文字は訂正したい時に消しゴムで消すことができません。そこで、一定時間内であれば消しゴムでインキ(文字)を消すことができ、更に、所定の時間が経過するとインキを消去できなくなるタイマー機能を有する機能紙を開発しました。現在、この機能紙の製品化に向けて地元企業の方々と共同で開発を進めていることを説明しました。

 

 聴講者から『驚き』や『感動』の声が上がるなど、大変有意義な講演会となりました。紙産業イノベーションセンターでは、これからも地域の皆様と連携しながら技術開発や製品開発を進め、地域や紙産業の活性化に貢献して参ります。

 

 


                       講演の様子          

 

 

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